『ゼネラリストは「プロの”人たらし”になろう」』を読んで
「ゼネラリスト」という言葉を聞いたことがありますか?
スペシャリストの対義語として使われることが多いです。
ゼネラリスト【generalist】
– 《「ジェネラリスト」とも》いろいろな分野の知識や能力をもっている人。出典:デジタル大辞泉
スペシャリスト【specialist】
– 特定分野を専門にする人。特殊技能をもつ人。専門家。「労務管理の―」
《類語》専門家(せんもんか) プロ 玄人(くろうと)出典:デジタル大辞泉
私は3年ほど前からこのことについて考えてきました。
私は大学卒業後、建設コンサルタント会社で設計エンジニアとして働いていたのですが、約3年ほど前、様々な条件が重なり、過労状態で心身共に限界に近づいた時、このままキャリアを積むのが自分にとって本当に良い選択なのだろうか?と考えさせられました。当時考えたのは、「自分の強みはなんだろう?」「自分の強みを最大限に活かせる仕事がしたい」ということでした。当時出た自分の強みとしては、「”マネジメント”が好きだ!」ということでした。
「もしドラ」から得た”マネジメント”の快感
理由としては、大学時代の剣道部の経験でした。私の学校は高校や大学から剣道を始めた初心者チーム。剣道といえば小さい頃からやっている人も多く、何年も蓄積された技術を簡単に追い抜くことは容易ではありませんでした。そこで目をつけたのがチーム力。剣道は個人競技と見られがちですが、団体戦というものがあり、そこではチーム力が試されます。
小さい頃から剣道をしている人たちは逆にチームで動くということに慣れていない人もおり、競合校ではチーム力があまりなく、個人プレーが目立ちます。そのため、弱小校でもチーム力を磨いて団体戦に臨むとかなりのレバレッジが効くのです。そこで、当時はやっていた「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら (新潮文庫)」を読み、そこに記載されていた手法を剣道部での活動に変換していきました。
私が入部当時、女子部員は3名。入っては辞めていくような部活だったのにも関わらず、私が主将を務めた頃は13名に膨れ、何回試合をしても負けてばかりだった弱小チームが最後の最後で”全国大会出場”というまさかの展開になった経験があったからです。この結果は決して個々がものすごく強くなったというわけではなく、チームとして完成した結果。この経験が快感となっており、一人の力だけではなく、複数人の人の力のベクトルを揃えた時に起こるパワーの魅力が体に染み付いているのです。
そんな考えもあり、「”マネジメント”ができる仕事がしたい!」と強く思うようになりました。
若手がマネジャーとして仕事ができる方法を探す
そこで、当時の職場を見渡してみると、私の理想のマネジメントをしている人が2人いました。「あんな風に仕事がしてみたい。」そう思いました。しかし、問題がありました。建設コンサルタントは知識と経験がモノを言う職業。特に設計の世界は職人気質なところがある現場です。その中でマネジメントをしようと思ったら、40歳くらいにならなければ完全なマネジメント職にはなれないということ。また、職人気質の方からすると、「口だけで手を動かさない人」と言われているということ。(もちろん全員がそう言っているわけではありませんが)
私は「マネジメントが好き!」と気づいた途端、マネジメントがやりたくてしょうがなくなりました。しかし、40歳まで待っていたらオバさんになってしまうし、結婚して子供ができていたら、そんな仕事をやっているかどうかもわからないし、なんてことを思いました。それに、まだ私の職場ではマネジメント職が浸透していないようで、訝しげな目で見られるのも嫌だなと思ったのです。
当時はその他にも色々と理由があり、退職決意し、友人が立ち上げたばかりの会社でマネジメント職として働くことになったのですが、その後色々あって、結局会社は退職せずに新規事業の部署で働くことになりました。とりあえず、心身共に疲弊している状況からは脱することになります。
やはり若手がマネジメントをすることはできないのか?
今、マネジメント職で働けているか?というと疑問が残ります。
新しい部署での仕事も一通り慣れてきた状況で、本当にこのままの現状でマネジメントの仕事がやっていけるのだろうか?との疑問がまた浮上してきました。
そこで、一度キャリアコンサルタントの人と話をして、マネジメントとしてのキャリア形成が可能かどうかについて聞いてみることにしました。
しかし、私の経験年数がなく、しかもキャリアが特殊であったため、現状ではマネジメントの仕事は難しいとのこと。
特殊なキャリアだからこそ、多様な視点があると思っているのですが、そのあたりは客観的に見るとプラスにはならず、むしろ今までの経験はなかったことにされてしまい、市場価値はないという判断でした。
マネージャー=ゼネラリストという気づきから
そんな判断を下され、今までのキャリアまでなかったことにされてしまったことに対する失望感に浸っていたのですが、そんなときにふと思いついたのが、「マネージャー=ゼネラリスト」ではないかということ。私は今まで”マネジメント”という言葉しか知りませんでしたが、よく考えたら”ゼネラリスト”という言葉があるなということに気づきました。そんな気づきから、ネットで「ゼネラリスト」で検索していると、目に入ったのがこの記事。
「ゼネラリストは「プロの”人たらし”」になろう!(Tribal Marketing ikedanoriyuki.jp)」
端的に言うと、ゼネラリスト(マネージャー専門)でも生きて行く道があるという話。
素直に希望が持てました。
確かに、「”たらし”ですね。」と言われたことがありますし、
私はゼネラリストとしてしか生きていけないと思っています。
というか、ゼネラリストがいい。
でも、若いうちにマネジメントできる仕事があるのか?
という疑問と共に、日々仕事をしています。
仲間を集めて起業する志があるわけでもないし、私はただただマネジメントがしたいだけ。
まだまだ、マネジメントができる環境ではありませんが、そんな私でも何かしら自分の好きなように仕事ができる環境に身をおけるように、周囲へ働きかけるか、色々な情報を集めて外にチャンスがあるかどうか見定めていきたい、そんな前向きになりました。元々、前向きな私ですが、最近はそんな思考を出す機会があまりありませんでした。しかし、何か困難にぶつかったとしても、一つの視点ではなく、色々な可能性を探せば、何か道は開けるのではないか、久しぶりに前向きな私を引き出してくれた記事でした。
p.s.
ブログデザイン変更しました。
トップページのスライドを見ていると落ち着きます。
ほんと、私の為にあるサイトですね^^