会社との関係って恋愛みたいなものなの
「会社との関係って恋愛みたいなものなの」
数年前まで一緒に働いていて転職をしていった先輩がそう言っていたことを、ふと思い出した。
こっちが求めていた時に相手は何も反応してくれなくて、こっちが愛想を尽かした時になってプレゼントをくれたりする。
別に全部嫌いじゃなくて、好きなところや尊敬するところもいっぱいあるんだけれど、ちょっとしたボタンのかけ違いでお互いすれ違ってしまって。
ほんの些細なことがきっかけで、お互いの溝が深まってしまった。
言ってしまえば、お互いの欠点や良いところを認められずに、そんな些細なことで別れてしまう関係だったんだけれども。
楽しかった仕事も思い出される。
みんなで苦労してつくりあげたプロジェクトが終了したときは嬉しかった。
色々と仕事を任されて、うまく回せたときは楽しかった。
「結構、気があうところもあったんだけどね。」
退職を目の前にして、そんな言葉がふと出てくる。
あのとき、こうしていたら、何か関係は変わっていただろうか。
なんてね。
もう、終わったこと。
私は私の道を行くし、相手は相手で独自の道を進んでいる。
お互い、最初は大変かもしれないけれど、己が求めているところへ行きましょう。
好きだったよ。
今まで、ありがとう。