高校数学ができるのと理系の仕事や研究ができるのは別物
今回は、理系で大学に進学や、理系の仕事に携わったことによる最初のギャップについてお話ししたいと思います。
こんにちは。理系女子のYokoです。
私は大学受験まで、数学や物理が得意だったので、大学の勉強もすんなり楽しく進むのかと思いきや、思いもよらない落とし穴がありました。
高校の数学、物理ができれば大学の研究がすんなりできると思っていたからです。
実際、そんなことはありませんでした。
研究ができるのと高校数学や物理ができるのはまた別問題だったのです。
研究というものは、仮説を立てて、その仮説を元に実験をして検証、考察をしていきます。
しかし、仮設が立てられない。
仮設を立てるということに興味が湧かないんです。
高校まで学んできた数学や物理はある基本原則を元にパズルを組み立てるようなもの。
つまり、かの有名なスマホゲームのパズドラで言うと、
「一つのボールを動かすことができて、色が付いたボールが横に揃うとボールが消える。」
という基本ルールが数学で言う公式。
これは、ボールを消す「手段(ツール)」です。
その公式を使って「ボールを消す。時にはまとめて一気に消す。」
これが、問題を解くということです。
つまり、「消す」という「ゴール」が明確にあるということ。
ですので、「消し方」が分かれば解くことができます。
と、いうことは高校数学が出来る人というのは、「解き方」が分かる人ということです。
つまり、解き方さえ見つけられれば、ゴールが消すことであれ、増えることであれ、何であれ気にならないんです。
今までは、解くこと自体が目的になっていて、解くことを楽しんでいたのです。
一方で、学問ではなく、実戦で使われる論理的思考力というものはちょっと違います。
それは、明確なゴールが用意されていないということ。
つまり、ゴールを自ら設定しなければいけないんです。
先ほどの研究で言えば、何のための研究で、それを達成するためにはどの仮設を立証しなければいけないか?
そのゴール(仮設)を立てなければいけない。
今まで与えられてきたゴールに向かって解き方をひたすら考えてきたのにも関わらず、実戦で論理的思考力を使おうと思うと、ゴールの設定が前提条件でついてきます。
そのゴールさえ見つけられれば、そこへ導くプロセスは今まで数学の問題を解くことで鍛えてきた論理的思考力で組み立てることができるのですが、物事を成し遂げるにはゴール設定が必要不可欠。
つまり、「目的」が必要不可欠になってきます。
そもそもそれは何のためにやるのか?
目的を無視してしまうと、やっていること自体に意味がなくなってしまう。
全く意味のないことをやってしまうことになるんです。
高校数学はゴール(目的)までのプロセスつくりを鍛えることはできますが、
ゴールの設定の仕方は教えてくれません。
ですから、理系の人間が理系の仕事を実戦的にやっていくためには、まずはゴール設定の練習をしていく必要があります。
何のためにやるのか?
なぜそれをやる必要があるのか?
何かをやる前には必ず、このことを考えるようにしてください。
私たち、数学ができる人間にとって、プロセスを進んでいく作業がとても楽しいものです。
だから、ゴール(目的)が後回しになってしまうことも多いのです。
しかし、実戦で何か物事を動かすときにはゴール(目的)が必要不可欠。
それが明確でないと、単なる自己満足の世界になってしまいます。
私たち理系の人間は、ゴール(目的)を達成するために必要なプロセスを組み立てるのは慣れています。
やりたいことがあってもやり方が分からないという人がたくさんいる中、
プロセスを組み立てれるというのはとても大きな強みなんです。
ですから、その、今まで鍛えてきた能力を適切に発揮するためにも、
必ず、『ゴール(目的)を明確にして』物事に取組むようにしてくださいね。
最初は設定が難しいかもしれません。
それは慣れていないので、できなくて当たり前です。
小学生のころ、割り算がでてきて、最初は難しかったかもしれませんが、
何度も練習していくうちに、すんなり解けるようになりましたよね?
それと一緒です。
簡単です。
も一度いいますが、慣れてくると結構簡単です。
ですが、意識的に頭に置いておいてください。
解くことが楽しいので、すぐに目的を忘れてしまいがちですから。
それではまた次回。
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