普通になるのが夢だった。でも、本当は普通になんかなりたくなかったんだ。

普通になるのが夢だった。

でも、本当は普通になんかなりたくなかったんだ。

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いつからだろう。

いつの間にか、「普通になりたい」って思っていた。

中学生くらいからかなぁ。

周りから目立たないように生きて来た。

小学生くらいまでは、天真爛漫って言葉が似合う子だったけど。

いつの間にか、人目を気にして。

なんでだろう。

あんまり、思い出せないけど。

 

あぁ、確か、

小学生くらいまでは、男女問わず、誰とでも仲良くできた。

目の前にいる人たちはみんな友達、みたいな感じ。

でも、中学生くらいから、クラスのグループみたいなものが出来始めて、私もどこかに所属しなくちゃいけなくなった。

お昼ご飯とか、一人で食べるの嫌だったし。

 

そうなると、いつもどこかのカラーの部分だけ出して、生活するようになった。

本当は、どのグループでもやっていけるんだけど、防衛本能なんだろうか。

 

そうしていくうちに、何かをしたいって思うより、

「普通になりたい。」

って思って生活するようになった。

グループが分かれてしまうと、普通の方が、どこででも入りやすいから。

どこかのカラーの個性を出してしまうと、他のグループの人から嫌われるんじゃないかって。

やっぱり、一つのところに留まるのは面白くないから、なるべくどこででも順応しやすい「普通」を選ぼうとしたんだろう。

 

でも、本当は、普通になんかなりたくなかったんだ。

 

当時、「普通になりたい」と思っていたのは、「=誰とでも話せる」ための手段を求めてのことだった。

別に、自分を失いたいと思っていた訳ではなかった。

でも、自分の気持ちとは裏腹に、自分の個性を出さなくなった。

出してしまうと、誰とも仲良くなれないんじゃないかって思ったのだろう。

 

そして、いつしか自分を忘れていった。

 

でもね、私って、もともと自由に生きて来た人だから、本来なら誰かに合わせるっていうのが嫌なんだ。

ただ、合わすことの不快感より、誰かと話せなくなる方が怖かったから、それを選んでいただけ。

 

誰かというのは、友達や、家族や、職場の同僚。

 

よっぽど怖かったんだね。

 

ただ、やっぱりどこかで自分に嘘をついていたから、それが自分を縛っていたんだと思う。

 

ギュッとギューッと。

 

縛られるのが一番嫌いなのに、

 

一番自分を縛っていたのは自分だったんだ。

 

 

それと同時に、

人より努力して、上へ上へ行こうとした。

向上心の塊のようなものがあって、自分を突き動かしていた。

何かをやるときは、自分より能力の高い集団に入って教えてもらう。

だから、いつも忙しくしていた。

必死に周りに追いつこうとしていた。

なんでそんなにまでして上へ行こうとしていたのだろうか。

下をみればたくさん人がいるのに。

 

個性を出さない、でも、上へ行きたくて頑張る。

 

自分で自分を縛りながら、茨の道を行く。

 

なんで、そんなにまでして、厳しい日常を選ぼうとしたのだろうか。

その理由はわからないけど、

でも、もう、自分で自分を痛めつけるのは止めにしよう。

 

頑張って、頑張って、

ついには自分の感覚がなくなってしまった2年前。

そして、なんとか自分の感覚が戻ってきた今。

 

自分が戻ってきて、これからどうしていこうって思ったとき、

 

「自分を生きて、自分の望むとおり、生かしてあげたい。」

 

自然と、こんな言葉がでてきた。

 

なんか、こんなこと書くと、もうすぐ死ぬんじゃないかって人が書くような言葉に見えるけど、

別に余命宣告されている訳ではない。

 

ただ、いつ死ぬかなんて分からないとは常に思っている。

だったら、自分の好きなようにやらせてやりたいっていうのが、親心。

というか、自分を思っての心。

 

なので、もう、無理はしないことにした。

 

もう、自分を苦しめたくない。

 

そんなことをしても、自分の感覚がなくなるだけっていうことを知ったから。

頑張ることは嫌いじゃないけど、無理はもう、したくない。

 

だから、今、無理してるなって思うこと、会社を辞めることにした。

 

そもそも、入社するときは3年で辞めて専業主婦するつもりだったから、

社会勉強も兼ねて、自分に課題を与えるような感じで、ちょっと自分にとってはしんどいだろうなっていう職場を選んだ。

5年以上働くなんて想定外だったから、しんどくなるのは当然。

寿退社ではないけれど、

もう、いいでしょう。

 

やりたいようにやっていいんだって思ったら、自分って、普通じゃないことが好きなんだなって気付かされた。

急にアイディアが降ってきた。

自分の感覚が、知覚が鋭くなった。

周囲の話題とか、あんまり興味が湧かなかった理由がわかった。

こういうことだったんだって。

ネタバレ的なやつ?

いろいろな伏線が張ってあって、最後の最後で全てが繋がったのと同じような感じ。

 

周囲の人があまり好きにならないアーティストに興味があった理由がわかった。

本当は普通になんか興味がなかったから。

 

どんなことに興味をもっていたって、受け入れてくれる仲間がいるから、

これでもいいんだって思える。

 

自由に自分の人生を生きている仲間がいるから、私も気付かされた。

自分で自分に嘘ついてたんだって。

 

現在、7月末退職予定で会社と調整中。

 

無理せず、自分に正直に、自分の好きなことをやっていきたい。

これ、本心からの言葉。

これからが楽しみだ。

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