上司に無茶振りされた時の対処法(2/2)

上司に無茶振りされた時、どうする?との回答に、私は状況を見て返答を考えたと答えた。

上司に無茶振りされた時の対処法(1/2)はこちらから

「うん。例えば、大事な打ち合わせ前、上司もその他同僚もチーム全員で必死に準備をしていて、追加で準備が急に必要になってしまったけど、上司も手一杯で準備ができないとき、そんなときは『分かりました』っていくら嫌いな上司でも二つ返事でやるよね。上司やみんなが今まで頑張ってきたのも知ってるし、今は私しか手が空いてない状況だし、なんせ、その打ち合わせを無事に終わらせないと、仕事が進まないから。」

「そうやね。そういうときは仕方ないしね。私もそうする。でも、『今さらそれ言う!?』っていうのも多くてさ。」

眉を潜めながらも、完全に上司を責めずに、こんなこと言って良いのだろうか、といったような困った顔をして彼女は言った。

「あるよね。そういうの。」

こういう悩みを抱える人は、『こんな感情抱くなんて、自分て最悪だ。』と思っている人が多い。そういうタイプの人には、同調するのが鉄則である。セオリー通り同調し、こう続けた。

「そういう場合は、”交渉”して、引き受けるにしても”条件付き”で対応する。」

「交渉?」

「うん。まずは、『これ、派遣さんにやってもらってもいいですか?派遣さんの予定聞きますよ!』って。誰か自分が仕事を頼める人に代わりにやってもらってもいいか確認して、人手を確保する。これは瞬時に仕事内容とボリュームを理解して、すぐに頼める可能性があるか判断する必要があるけど。」

「頼める人がいると楽だよね。でも、資料の印刷とかは頼めるけど、内容作成を頼めるような人はいなくて。」

私たち20代の人間では、頼める人がいないという状況も少なくない。私も入社1〜2年目の頃は頼める人はいたものの、複数人の人間が一人の派遣さんに諸々の仕事を依頼するため、中々依頼できる隙間がなく、結局自分で一から十までやる状況になったことも多かった。

「頼める人いないのって、大変やんね。そういう時は『15分だったら、この程度ならできます。これ以上は厳しいです。』って言うな。そうすると、上司が『それだったら、この部分は俺がやるから、ここから頼む。』って言うか、『そのレベルでいいからお願い。』って言うねん。現状のキャパを相手に伝えると、相手が何かしら判断ができるから、自分の状況が少しでも緩和される。」

無茶振りをする上司には、大抵の場合、悪気がない。依頼する作業ボリュームが理解できておらず、何も考えずに部下に振るケース。または、日頃の部下の仕事をあまり見ておらず、部下が自分の分身かのように仕事がデキると認識してしまっていて、自分ならこれくらいできるから、部下でもできるだろうと思い込んでしまっているケース。そんな場合には、仕事の作業量をあえて上司に提示すると、上司も改めて『無茶振りをした』ということを認識する。

ただ、「これくらいはやってもらいたい」といった、上司の期待も込められている場合もあるので、無下に交渉や条件提示をするのも違う。上司との関係を考え、このような一手を打つべきである。

また、上司の思いとは別に、『自分ならこれくらいできる。』『上司が頼むってことは、これくらいやって当然っていうことなんでしょ。』と思い、自分の能力を過信し過ぎてしまい、結果、期限内に求められている仕事ができなければ全く意味がない。チームで取り組んでいる仕事が達成されることが最大の目的である。自分が無理な仕事を抱え込みすぎて、業務全体がコケてしまっては意味がないのだ。誰もそれを望んではいない。

『自分はもっと出来るのに。』そう思っている人は、自分の現状の能力を認めるのは辛いかもしれない。『これくらい出来る人間でありたい。』そんな向上心が、今この瞬間はただの理想となってしまうことだってあることを忘れてはいけない。そのため、即座に次の選択ができるように、常に自分の現状を十分に把握する必要があるのだ。

自分の能力が低いと認めるのは辛いかもしれない。しかし、それはもっと高い能力が自分の中にあると信じている証である。だから、自分の現状を認め、思い切って上司に次の選択を進めてみよう。大丈夫。あなたには、まだまだ上へと上がれる未来があるから。

<感想お待ちしております♪>
sun.rikejo@gmail.com

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です